10月5日から7日の3日間、東大和市建設環境委員会は、石川県金沢市・福井県勝山市・富山県富山市に、それぞれ行政視察に行ってまいりました。
10月5日から7日の3日間、東大和市建設環境委員会は、石川県金沢市・福井県勝山市・富山県富山市に、それぞれ行政視察に行ってまいりました。
視察内容は、現在所管事務調査として立てている「自転車対策」に関する事柄と、街づくりに関するものでした。以下がそれぞれの視察項目です。
金沢市:自転車の安全な利用の促進に関する条例の具体化について及び自転車を活用したまちづくりについて
勝山市:エコミュージアム推進とわがまち魅力醸成事業について(環境とまちづくりと産業振興の取り組み)
富山市:自転車利用環境整備計画について、自転車市民共同利用システムについて及び選ばれるまちづくりについて
1日目の金沢市では、自転車の安全利用及び自転車を活用したまちづくりについての視察でした。金沢市は古い街並みが現存しているため、特に中心市街地における交通安全等の面で課題があったとのことです。そうした中、自転車利用の環境を整備することで、交通渋滞の解消と交通安全の確保、自転車による中心市街地の回遊でまちの活性化につなげる計画が絶ち上がりました。計画では、「はしる」「とめる」「つかう」「まもる」の4項目を設定してそれぞれの施策を推進させたようです。
まちづくりの点では、公共レンタサイクル「まちのり」を立ち上げ、中心市街地に20カ所のサイクルポートを設け155台の自転車を配置し、観光客を中心に利用を進めているようです。私も短時間ですが、利用させてもらいました。狭い道路や街中を移動するには、大変便利であると感じました。
2日目の勝山市では、エコミュージアムを取り入れたまちづくりについて視察をいたしました。地域の自然や風土など地域の力を再発見し、地域への誇りへとつなげ、自主的なまちづくりを進めるための取り組みです。この計画のもとに、地域の様々な歴史的遺産・自然・産業等々を再発見し、市民の力を借りながらまちづくりへつなげている様子を詳しく伺いました。また、わがまち助成事業は発掘・創造・発展の段階を経て魅力醸成、そして魅力発酵へと事業が展開している様子も詳しく伺いました。勝山市では、特に市民の積極的な事業への参加の模様に啓発を受けました。それを支え伸ばしていく行政の手法にも、各委員は大変に感心しておられました。
3日目の富山市では、まず選ばれるまちづくについて「シティプロモーションからシビックプライドへ」と題して質の高いライフスタイルを市民が実感できる都市へしていくための、様々な方途を学ばせていただきました。市長のトップダウンで物事をスピーディに進めておられたり、多様なアイディアを具現化し市の魅力を内外に発信しておられるようでした。また、自転車共同利用システムについては、ヨーロッパの先進事例を参考に、海外で事業展開している会社の日本法人が事業実施者となって運営されているようです。富山市はコンパクトシティの先進市として国際的にも有名で、OECDの「コンパクトシティ政策報告書」中でメルボルン、バンクーバー、パリ、ポートランドと並んでその取り組みが紹介されたそうで、自転車利用に関しても熱心に取り組んでいる様子を伺ってきました。
視察先3市共に、強いリーダーシップのもと情報共有・情報発信が活発になされ、また市民の協力も大きく得ながら事業を進めていると実感しました。今後の議員活動に生かしていける実のある視察でした。