今年もあまり読書が進まなかった夏。

今年もあまり読書が進まなかった夏。その中で読んだ数少ない本から1冊ご紹介します。
『「不登校」は天才の卵 学校に行かない7つの選択肢』(阿部伸一 著、宝島社、2016年3月発行 ISBN978-4-8002-5221-0)
夏休みも終わり、明日から学校という地域も多くあるかと思います。(東大和市は、8月25日から小中学校の2学期がスタートしていますが・・・)
9月1日が憂鬱な子どもたちもいると思います。この本のテーマである「不登校」の子もいるでしょう。
そうした不登校の子たちと多く関わってきた著者が、よくある「親や大人の常識」が、かえって不登校を助長していることを述べています。現場で多くの子どもたちに関わってきた中で見出された「現場の智慧」を、ふんだんに紹介してくれています。
そして、最終的に「学校に行かない7つの選択肢」を提示するのですが、それまでに読む人によっては挑発的と取られかねない言辞を積み重ね、私たちがとらわれがちな「大人の常識」が窮屈な見方であることを示していきます。
すこし、抜き書きしてみますと

「学校に行きたくなければ無理して行かなくていい」
「学校に行かなくても将来はどうにでもなる」
「子どものこと以前に、あなた自身が他人と自分を比較することをまずやめる」
「いまと昔では感覚が違う。昭和時代の思考からの脱却を!」
「子どもの気持ちがわかるなんて思わない、言わないこと」
「不登校の理由、1位は『わからない』」

読み進めていきますと、不登校に限らず、今子育て真っ最中の親にとって、有益なアドヴァイスがたくさん述べられていると感じました。

先日も小中学校時代に不登校であったという方に会いましたが、しっかりした考え方を持った立派な大人になっておられました。この本にも書いてありましたが、目先のことでなく「20年先の未来」を見据えていくという姿勢が重要なんだということ、改めて実感した次第です。

7つの選択肢とその詳細は是非、本書を手に取ってお確かめください。読みやすく編集されていますから、どなたでもスイスイ読み進められると思います。