エコセメント施設と最終処分場の視察

私は、東大和市議会からの選出議員として、多摩25市1町で構成される東京たま広域資源循環組合議会の議員を務めています。本日は、議員向けに日の出町のエコセメント施設と最終処分場の視察が行われ、参加しました。
以前にも見学したことはありましたが、改めてエコセメント化施設の現在の状況と、二ツ塚処分場及び谷戸沢処分場の視察をさせていただきました。
現在、搬入された焼却灰は全てエコセメント化できており、不燃物も構成各自治体の努力でここ最終処分場には搬入されておりません。そのため、二ツ塚処分場には平成30年から埋め立てがされておらず、ごみ減量とリサイクル化が順調に進んでいます。
日の出町は、明治以降の近代化の中で石灰が採掘されるようになりセメント製造の事業が行われていたようですが、その影響でカドミウムが流出し稲作が大打撃を受けたそうです。そうした歴史のある日の出町の皆さんが、多大なご協力と寛容な心で処分場を受け入れていただいたことに、あらためて感謝の気持ちが湧いてきます。
事業開始までは、町外の反対者の人が来て座り込みなどの激しい反対運動を展開したそうです。しかし、地元の方は、「三多摩はひとつだから助け合おう」との気持ちで受け入れてくださったとのお話を職員の方から伺いました。だからこそ、構成自治体の皆さんにはしっかりごみの分別をして、決して搬入できないようなごみを紛れ込ませ、日の出町の環境を壊すようなことはしていただかないようにお願いしたい、と職員の方は訴えられていました。
埋め立てが完了した谷戸沢処分場も、里山的自然が戻ってきており、フクロウや国蝶オオムラサキも繁殖しているようです。
現在、日本で唯一のエコセメント化施設となっていますが、こうしたリサイクルの取組は、東京23区でも、また日本各地、海外でも幅広く展開されればよいのにと思います。