68回目の終戦記念日
1945年8月15日の「終戦」から68回目を迎えました。先の大戦で犠牲になられた全ての人々に対し、心からの哀悼の意を表し、謹んでご冥福をお祈りいたします。
昨今では、特に憲法改正の問題に関連して、日本としての軍備のあり方や集団的自衛権の行使など安全保障の問題が、今までよりも多く世間の話題に取り上げられています。様々な意見があるにせよ、忘れてはならないのは、いかなる戦争も、戦争は残酷であり悲惨である、ということだと思います。そして、戦争は二度とごめんだと、68年前の夏に多くの日本人が実感したことであると思います。少なくとも、先の大戦を前線にせよ銃後にせよ、経験した人のお話を伺うと、戦争は決してしてはいけないということが実感として伝わります。
今日は、その思いを新たにし、いかなる状況があるにせよ、日本人は戦争は望んでいないということを内外にしっかり発信して行かなければならない日であると思います。
公明党のアピール
【終戦記念日アピール】全文
記録的な猛暑が続く中、本日、68回目の8月15日を迎えました。終戦記念日に当たり、すべての戦没者の方々とご遺族の方々に謹んで哀悼の祈りを捧げますとともに、世界と日本の恒久平和の実現に全力を尽くしていくことをお誓い申し上げます。
8月15日は、「不戦」「平和」を誓い合う日です。「生命ほど尊いものはない。平和ほど大切なものはない」――それが、68年前の夏、焦土の中から立ち上がった日本国民の一致した心情でした。軍国主義の政治と決別し再出発した「平和・日本」の初心は、日本国憲法の平和主義に明らかです。生命の尊厳と恒久平和を求めてやまない強い決意が戦後復興を成し遂げる大きな力となったことを、今一度思い返す必要があります。
東日本大震災の被災地では、今なお30万人近い方が避難生活を送り、福島県では約5万人の方が県外生活を余儀なくされています。既に発災から2年5カ月が経過しましたが、被災地の復興の遅れはまさに痛恨の極みと言わざるを得ません。公明党は連立与党の立場から最大の課題である復興加速に全力で取り組み、どこまでも被災者の心に寄り添い、議員ネットワークの力を生かして「人間の復興」をめざしてまいります。また、山積する政治課題に対して、新しい日本の未来を切り開くべく議論を重ね、丁寧に国民的コンセンサス(合意)を生み出す合意形成の役割を担ってまいります。
「21世紀は平和と人道の世紀」と期待されましたが、世界に目を転じると、今なお反目と紛争が絶えることはなく、核兵器の脅威は「核拡散」という問題となって人類の生存を脅かしています。われわれは、「戦争のない世界」を実現するには、世界の人々がテロ、貧困、飢餓、紛争、感染症、麻薬などの「構造的暴力」から解放される「人間の安全保障」を具体的に推進していくことが何よりも重要であると考えます。日本は、唯一の被爆国として核廃絶に向けてリーダーシップを発揮していくべきであり、公明党は、被爆70年となる2015年に核保有国の首脳による「核廃絶サミット」を広島と長崎で開催するよう強く求めています。また、原爆症認定の在り方を見直し、未認定者の救済に全力で取り組むよう政府に訴えています。
さらに、不信を信頼に変え、反目を理解に変える「対話」「文化交流」「青少年交流」の拡大に力を注いでいくことが重要です。公明党は来月、山口那津男代表を団長とする党訪米団と、若手議員を中心とする党青年訪中団を派遣します。
公明党は、明年11月17日には結党50周年を迎えます。昨年12月の衆院選と今年7月の参院選では合わせて17人の新人議員が誕生しました。終戦記念日に当たり、公明党は、この半世紀、「平和の党」として闘い抜いてきた使命と責任を深く自覚し、若い力も存分に発揮しながら、世界の平和と人類の繁栄に貢献する日本の国づくりに邁進していくことを重ねてお誓い申し上げます。
2013年8月15日 公明党