視察2日目。
視察2日目。天草市議会において、「天草宝島人材育成事業」ならびに「天草市起業創業・中小企業支援センター(アマビズ)」について、担当の産業政策課の方からお話を種々伺いました。
アマビズについては、富士市のf-bizをモデルとして、同センター長の小出氏の全面協力の下立ち上げられました。これは、行政と市内各商工会議所と天草信用金庫が共同して、地元で起業する人、また中小企業の発展をサポートしていくものです。企業誘致がなかなか進まないなか、雇用の確保という重大課題の可決へ向け、「1社100人の雇用より100社100人の雇用」とのコンセプトの下、担当職員の変革への意識改革を起点として、センター立ち上げに至ったようです。「聞く」「見つける」「提案する」「伴走する」の4つのサイクルを回し、多くの相談にのりサポートを続けています。2015年度は、当初目標の2,7倍となる1639件の相談件数、相談事業者465事業者の実績となりました。アマビズの相談で、売り上げが伸びた事例も多数紹介されていました。これまでの商工会議所の相談と違い、過去の財務諸表を見て指摘するよりも、いかに強みを生かして売り上げを上げるか、やる気を出してもらうかに軸足があるようです。
また宝島人材育成事業については、市長の人脈を生かし、京都大学経営管理大学院と包括協定を結び、起業を中心として、市内の産業振興のための人材育成をしていく事業です。非常に厳しい指摘を受けながらの、いわば「道場」のようなもので、起業のための覚悟を鍛える塾との位置づけです。卒業生で起業した方が、起業後のいくつものつらい場面を、この塾での先生からの厳しい指導を支えとして乗り越えたとのことでした。また高校生が参加するコースもあり、この塾に参加することで改めて地元の良さに気付き、愛着がわいたということ、また、日本政策金融公庫主催の「高校生ビジネスプラン・グランプリ」でも天草高校生徒のビジネスプランがベスト100に入賞しているようです。
将来を見据えた人材育成の重要さ、関係各所が一致して地元企業を力強く支援していくこと、また変革への意識改革の重要性など、多くの点を学ぶことができました。