厚生文教委員会視察:1日目 秋田県横手市
厚生文教委員会では、先月の本会議で承認された、所管事務調査「魅力ある図書館の在り方について」に関する視察を、本日から実施いたしました。
1日目は、秋田県横手市です。
横手市では、令和6年に横手駅前の再開発に伴い、「横手市生涯学習館 Aoーna(あおーな)」を開設しました。この施設は、まちの中心部にコミュニティ醸成の場として横手図書館が主要施設となる新たな公共施設として誕生しました。
1階はコミュニティスクエアで、バスケットボールやバドミントン、ダンスなどに使用できるアクティブエリア、10代が自習スペースとして自由に利用できるティーンズエリア、100席を超えるスペースのスタジオ、セルフカフェや滞在席のあるラウンジエリアがあります。
2階が一般図書フロアで、一般閲覧室のほか、多目的室、静かな環境で読書に集中できる「しずかな部屋」、漫画コーナー、レファレンスブース、リビングコーナー、テーマは以下スペースなどがあります。
3階は、児童図書フロアで、児童書と併せ、読み聞かせのできるおはなしのへや、そこに子どもたちが自由に出入りしたり一人で本を読めるスペースのあるヘキサゴンスペース、デッキテラスなどがあります。
この施設を生み出すに際し、中学生・高校生生中心のワークショップを行ってほしいサービスやどのようなエリアが必要か、どんな備品が必要かなど意見を吸い上げ、運営に反映させています。多くの学生に日常的に頻繁に利用されており、試験の時期なると学生でいっぱいになって、夜遅くまで利用されているそうです。
また、横手図書館ではDXも大きく進めており、ICタグを活用した自動貸し出し・児童返却システムが稼働し、蔵書点検や配架案内などAIを搭載した蔵書点検ロボット「あおーニャ」が導入されています。「あおーニャ」は、民間事業者と共同で開発をし、それまでは1年に5日間の点検日を要していたのが、これを活用することで1日で蔵書点検が終了するようになり、開館日を増やすことが出来るようになったそうです。
横手市は図書館運営を直営で行っており、市の図書館運営の独自の在り方を追求し、「図書館バージョン3.0」を目指しておられます。「図書館1.0」はこれまでの図書館の在り方で、知の拠点として役割を果たすもの。「図書館2.0」は、複合施設化をし生涯学習施設と統合しながら学習機会や居場所の提供を行うもの。そして「図書館3.0」は好奇心を刺激し、新しいものを生み出すクリエイティブな着想の拠点として、最新のテクノロジーを活用した情報提供に挑戦し、生涯学習と図書館機能が融合し一体的な運営とサービスを展開するもの、としています。その取組として、作家や専門家等の講演会を開催し市民とのコミュニケーションの接点を作ったり、各種イベントの開催で多世代が来場できる機会を創出したり、ボードゲーム交流会など地域交流の場を提供するなどしています。取組の成果として、当初1年間で30万人の入館者数を予定していたのが8カ月で達成。オープンから1年1か月で50万人を達成し、いまだに来場者数が増えているそうです。(令和8年6月末で約78万人)
市の担当者からは、魅力ある図書館とは何かとの問いに対し、「市民ニーズに合った選書と蔵書をしていく」「ニーズ把握のためにリクエスト制度を活用したりレファレンスを充実させる」「ライフステージに合わせた課題解決のための蔵書構築を図り情報提供をしていく」「作家と市民の交流を生むなど、出会いの場の創出をする」等のお話をいただきました。
新しい図書館施設の在り方として、大変有意義な視察をすることができました。




