総務委員会で福井県3市を視察
私が所属する東大和市議会総務委員会で、7月8日から10日にかけて、福井県の越前市・鯖江市・福井市に行政視察に行ってまいりました。視察内容は、越前市「地域自治振興事業について」、鯖江市「提案型市民主役事業化制度について」、福井市「市民協働について」です。
越前市では、町内会の組織率が100%に近い状況です。しかし、若い世代の人口が減って青年団の活動が低下するなど地域の自治活動が衰退傾向になったため、17の小学校区単位で「自治振興会」を設立し新たな組織を立ち上げました。そして、それぞれに地域自治振興計画を策定してもらい、自己財源も確保してもらいながら、要望陳情型から提案協働型の自治組織へ転換を図っているそうです。
鯖江市では、体操競技の世界大会開催で盛り上がった市民のボランティア活動を、さらに地域の活性化につなげていく施策を行ってきたようです。平成22年には「市民主役条例」を市民中心に策定してもらい、その具現化の一つとして「提案型市民主役化事業制度」を実施するようになりました。市が実施する事務事業の中から、市民活動団体や地域のまちづくり組織、事業者などにその業務を委託することで、公共における民間と行政の役割を見直し、市民の自治力を高めていくことを目的としているようです。
福井市では、主にNPO団体との連携を主眼に置いた「福井市市民協働推進条例」を市民との協働により策定をしました。非営利公益市民活動促進助成制度を設け市民活動団体が実施する公益的な事業に対し助成を行ったり、NPO支援センターを開設しその活動を支援したり、協働に向けたミーティング事業を行って、市民活動団体と行政が同じテーブルで協議し、相互が事業の企画やプレゼンを行い、協働事業実現を目指しています。
3市とも、それぞれの地域の事情に即して、いかに市民と行政の協働を実現していくかに努力していました。今、東大和市は自治基本条例の策定に向けて市民懇談会が開かれています。市民協働についても議題として挙がっています。東大和市としてどのような市民協働のあり方がよいのか、今回の視察も参考にして、議会でも議論していければと考えています。