会派での視察(10月9日から11日)
総務委員会での行政視察に続き、10月9日から11日で会派による視察で愛媛県松山市に行ってまいりました。 視察内容としては、松山市総合コミュニティセンター内の市立中央図書館を訪問して松山市の子ども読書活動推進計画及び市立図書館に関して、担当者の方に現状をお伺いし施設を見学させていただきました。 10日・11日にかけては、松山市のひめぎんホールで行われた「全国市議会議長会研究フォーラム」に参加し、地方議会の役割と政策形成の在り方、及び災害時の議会の役割について、各担当講師による講演やパネルディスカッションを聴いてまいりました。
前者の視察で松山市における子ども読書活動推進計画の現状を伺う中で、特に印象的であったのが、現場の担当者が「読書は個人の営みであり、強制できるものではない」との認識を持っていることでした。それは一面で言えば確かにそうで、だからこそ、子ども達に強制ではなく読書の魅力と伝える難しさと格闘している様子を窺うことができました。東大和市ではこれから計画が策定されますが、どのようにして読書運動を今以上に推進していくか、魅力と伝えるという観点も大きなポイントであると思われました。また思ったことは、「本を読む」ということ共に「本をどう使うか」「本の中にある情報をいかに役立たせるか」という方法を身に着けさせることも重要だろうと考えました。 松山市では、窓口業務を外部業者に委託しているそうで、担当する人のモチベーションが専門業者と市の臨時職員とでは違うということを明確に知ることができたのは収穫でした。また、図書館のバックスペースの整理も行き届き、商業用データベースが利用できる点も大変参考になりました。移動図書館の運用を始め、市民に利用しやすい環境を整える努力を継続していることに、敬意を表したいと思います。
議長会フォーラムの基調講演は元総務大臣の片山善博慶大教授が行われました。教育の重要性に力点を置いたお話でした。教授自身も知事時代に教育に力を入れたとのことで、現在のいじめ問題とそれに対応する行政のあり方を見て強調せざるを得ない主張であったと感じました。その中で、教育行政への議会の関わりがもっとできるということ訴えられ、教育委員の任命にしても議会できちんとその考え方を述べさせるべきだと話されておられました。 またパネルディスカッションでは、議会が今ある権限をより積極的に活用すること、その自覚と実践と、さらにその先にある改革され地方自治をより前進させていく議会のあり方が、いま各地方議会並びに議会に所属している議員につきつけられている課題であるとの印象を強く感じました。そのためには、議会自らが変革することと共に市民にその在り方を伝え、より本来の地方自治のあり方というものを知っていただかなければいけないとも思いました。 課題討議では、害時における議会の対応のあり方が話し合われ、東日本大震災の被災地の議長たちが、災害時のマニュアル作成や議会としていかに関わっていくことが重要かということを口にされていたのは大変重たい言葉であると思います。
昨年も議長会フォーラムには参加いたしましたが、改めて議会改革の必要性を感じることになりました。